日本脳卒中データバンク

事業紹介

事業概要

【脳卒中で診療を受けられる方へ】

脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血を含む脳卒中は、わが国の死因の第4位で、介護を要する状態の原因としては第1位の病気です。皆様により良い医療を提供するためには、全国でどのような治療が行われ、どの程度の効果が得られているかを正確に把握し、その結果を医療機関に提供する事が重要です。そのため、この「脳卒中データバンク」事業では、全国の病院で脳卒中治療を受けられた方の診療に関わる情報を集めています。具体的には、脳卒中の種類、症状、検査の結果、治療の内容等です。情報を集める際には、住所、氏名など、個人を特定する情報は一切収集されませんのでご安心ください。よりより良い脳卒中診療を提供していくために、「脳卒中データバンク」へのご理解とご協力をお願いいたします。

 

【医療関係者の皆様へ】

「脳卒中データバンク」は主に以下の事業を行います。わが国の脳卒中治療体制の維持と発展のために皆様のご協力をお願いいたします。

◯脳卒中患者データの登録

「脳卒中データバンク」は脳卒中診療の実態把握を行い、結果の公表と各診療施設への適切なフィードバックを行うため、参加施設より脳卒中患者の年齢や性別等の基礎データ、症状、検査所見、治療内容等のデータを収集し蓄積しています。個人を特定し得る情報は一切収集いたしません。基礎データのみの提出も可能ですが、脳卒中関連学会の教育病院など、脳卒中治療の基幹施設にはできるだけ詳しい情報の入力をお願いしています。収集されたデータは一定期間ごとにクリーニングを行い、レポートとして公表します。Web上でご登録いただいた情報は、国立循環器病研究センター内の高度にセキュリティが確保されたサーバに保存されます。参加施設には個別のIDを配布し、いつでも自由に自施設のデータにアクセスが可能であるため、施設ごとのデータベースとしても利用が可能です。Webでの運用が困難な施設ではFileMaker®ソフトウェアを用いたデータ収集も可能です。

◯学術活動と参加施設への情報提供

脳卒中データバンクは、集積された全国のデータを用いた、参加施設による学術活動を推奨します。研究を希望する施設の研究者は、所定の研究計画書を提出し、運営委員会の審査、承認を得ることにより、データを研究目的に利用できます。研究結果は一定期間内に学術論文として公表することが義務づけられています。今後は参加施設に対してリアルタイムに自施設と全国との診療実態の比較ができるようなシステムを構築する予定です。

◯公的機関、学会、公益団体への情報提供

脳卒中データバンクは、学術的発表のみならず、厚生労働省等の行政機関や学会、脳卒中協会等の公益団体への情報提供、脳卒中医療政策や脳卒中啓発活動に資する情報の公表を行います。

 

【倫理審査】

本事業は国立循環器病研究センター倫理委員会の審査を受け、承認を得ております。

 

【運営資金】

平成27年〜28年

国立研究開発法人日本医療研究開発機構

循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業

脳卒中を含む循環器病の診療情報の収集のためのシステムの開発に関する研究

http://www.e-rad.go.jp/e-rad_portal/jigyolist/details/details/details/K014864/